私は幸せです。
とにかく平和だし、友達のことも家族のことも好きです。
しかし目の前に出された、その証拠のようなスナップ写真は不気味で怖くて気持ち悪い。育ちの良さや恵まれた環境そのものがコンプレックスになっていることに関係しているのかもしれません。
記憶と記録の関係性。それは平行線に乗っかって背中合わせに存在するのだ。
あっけらかんとひっくり返してみせよう。
そこにはそっくりだけど全く違うものがあらわれる。私もみんなみたいに笑っていれば、ひっくり返っていることなんか誰も気付かないかもしれないし、気付かないふりをするかもしれない。だけどそれが普通でそれでいい。
むしろ、誰も私のしたことに気付かないでくれと、願ってしまうのも、本当だ。
青木 絵里子